●●● 第3章 花屋修業時代苦悩編
30回 [前途多難]
12月1日より、新しいお店で働く事になりました。
その前祝という訳ではないのですが、
友人と食事をする事になり、
仕事が終わってから(この時はまだ北野のお店でした)待ち合わせをし、
楽しい夕食を摂り、そのままドライブに行きました。
ちょっと、車から離れて戻ると
バッグがありません!!!
友人のも私のもです!!!
近くを探しましたが、無くて
結局、警察に被害届けを出しに行く事になりました。
おまわりさんに、
「バッグには何が入っていたの?」と聞かれ
財布にキャッシュカード、クレジットカード、家の鍵、免許証、ご丁寧に印鑑まで、なぜか
この時入っていたのでした。
「財布にはいくら入ってたの?」と、次なる質問
「3万5千円くらいです。」
「内訳は、1万円札は何枚、5千円札は?千円は‥」ってな感じで聞かれ
「多分1万円が‥‥」と答え。。。
当然、何処でなくしたのかとか、住所、氏名、etcなどの質問に答えると
「こうゆう場合、見つかる事はめったに無いんだけどね~
時々、中身だけ盗って、バッグとか要らないものは捨てたりするんで、
バッグは出てくるかもしれないけどね~。。。」
と、おまわりさん。
「お金はもう戻らないだろうけれど、
免許証や印鑑、カードは返って来ますように。。。」
そう、儚い願いを抱きながら、警察署を出たのでした。
さぁ~、困りました。
だって、家の鍵も無いから
家には入れないし
お金も無いし‥
背に腹は変えられず、元夫へ公衆電話から電話をしたのですが。。。
返ってきた返事が
何て、言ったと思います???
「俺も金、無い」
ぶっきら棒に、たったそれだけでした。
「あぁ~、電話した私がバカでした。。。」
電話を切り、友達では無く、
(この時代には携帯電話はまだ無く、手帳も無くなっていて
友人の電話番号も分からなかったのでした。)
何故か、元夫の会社の人の所にお金を借りに行ったのでした。
(この人とは1度しか、面識が無かったのですが、
その1度が、かなり強烈な出会い方で
この人なら、助けてくれるだろうと思ったのでした。)
その人が以前私達が住んでいた部屋に住まれていたので
会いに行きやすい場所だったという事も大きな要因ですが‥
人にお金を借りた事など、この時まで1度も無かったので
なんか、かなりヘコミました。
それでも貸して貰えたのは、ありがたく‥
ファミレスで朝になるのをまって、
大家さんの家まで行って合鍵を貰ったのでした。
<つづく>
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車上荒し」なんて、後にも先にもこの1回きりなのですが、
なんでまた、こんなに私が弱っている時に起こるのでしょうか???
でも、まぁ、なんとかなるもので、
その後お店の先輩もお金を貸して下さり
改印手続きをして、銀行から引き出しが出来るようになるまで(カードの再発行の方が時間がかかったので)なんとか、生き延びたのでした。
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