●●●●● 第2章 花屋修業編
18回 [キャリア ]
北野のお店は、全員がアルバイトの女性ばかりでした。
前職も花屋だった人が3人だったと思います。
ひょっとしたら、他にも前職花屋の人が居たのかもしれませんが
ハッキリとしていたのは3名でしたね。
このうちの1人は主婦で、
仕事に来るのは月に1回~3回くらい。
めったに、顔を会わせる事などありませんでしたが、
この人は出来る人でした。
「忙しい時だけ来てくれているベテランさん」というイメージでしたね。
「自分のしなければならない仕事を淡々とこなしていく」人でした。
他の2人はコンスタントに週4日ほど入っている人達でしたが、
火木土日の勤務だった為に、
月水金 勤務の私が顔を合わすのは、
殆どがブライダルで忙しい、土曜日や日曜日なのでした。
2人とも独身でしたが
全くタイプの違う二人でした。
1人は前勤務先が大手のフラワーショップで
10年のキャリアをもっている人です。
「自分に自信のある人」でした。
その為に、他の従業員にも厳しいところがありました。
皆、結構恐れていましたね~。
(多少、ヒステリックな部分もある人だったので‥)
ブーケホルダーの件で怒ってくれたのも
この先輩です。
怖い人でしたが、感情的な所を除けば
言っている事は私に対しては「正論」でしたし、
一緒にいると「学び」も多かったので、ためになる先輩でした。
最後の1人は、前店は関西で有名なショップで
3年ほど働いていたと聞いていました。
優しい穏やかな人で
「人の嫌がる様な仕事でも、率先してやってくれる人の様でした。」
怖い先輩の方が、仕事を一緒にする事は多々あったのですが、
この人とは、多分2~3回しか一緒に仕事していないと思います。
その優しい性格ゆえなのか、
他の人に「○○しといて」と指示される事が多く、
ちょっと可哀想にも感じていました。
「ここ掃除しといて」とか
「バケツ洗って」とか
「水換えしといて」とか
彼女はいっつも「はい」と返事して
嫌な顔もせず、素直にやっていました。
性格的には「とってもいい人」だったと思います。
だけど、
だけどね、
3年以上のキャリアがありながら
「彼女には相応の(キャリアに応じた)スキルが無かった!」
アレンジしても、
花束を作っても、
「ヘタ」でした。(ごめんなさい)
もう1つ、
最悪だったのが
「ブーケ」なのですが、
全員参加でブーケを作っていた時
6つほどのワイヤリングのキャスケードブーケの制作があり、
彼女も1個だけ作ったのを見た事があるのですが、
「こんなブーケを持たなきゃいけない花嫁さん、可哀想!!!」
本当にそう思いました。
彼女は彼女なりに一生懸命に作ってはいたのですが
とてもじゃないけれど、「お金を貰って売る商品には見えず」
「プロの作ったものとは、到底思えないブーケ」でした。
<つづく>
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書いていて、少し心が「重く」なったのですが
いい人の事を悪く書くのは「きぜつ無い」(申し訳ない)事です。
でも、そういう現実があるのです。
スクールの遊華で私は、「カルチャーの生徒さん」に対してよりも
「資格系」の生徒さんに対して、「ちょっぴり厳しい」。(ちょっぴりじゃないよ~ って声が聞こえてきそうですが‥)
それはね、「あなたの為」なんですよ☆
いい人のあなたに、「自信をもって作れる人」になって欲しい!!、と思っているからなのです。
【宮川の提言】 「いい人」って、「競争心」とかあんまり無くって、「悔しい」と思う気持ちも少ないように思われます。 それはそれで構わないかもしれないけれど、「向上心」は持って欲しい!! このお話しの彼女は「ブーケの出来が悪い」と注意は受けたのです。 もしあなたが彼女の立場だったら、どうしますか? 「何もしない?」 |
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