●●● 第3章 花屋修業時代苦悩編
38回 [またも引越し]
このお店に入ってすぐに、
部長から
「店の近くに引っ越して欲しい」と言われていました。
兵庫区の菊水はJRの兵庫駅まで行くのにも
バスが必要でしたし、
お店に行くには
JRから又違う電車に乗り換えなければならなかったので
時間がかかったのでした。
そこで、1月の末だったか、2月に入っていたのかは定かではありませんが、
不動産屋をたずね、
新しく引越し先を決めていたのでした。
部長からは、店の近くに‥
と言われてはいましたが、
新興住宅地のその場所は、家賃が高い地域で、
そこまでの金額は出せないのでした。
結局、神戸駅の近くにある、新築のお部屋を借りたのでした。
ここは、徒歩で神戸駅まで行く事が出来ますし、
新築でお部屋も広く、トイレとお風呂がセパレートなのも気に入ったのでした。
引越し先も決まった2月の或る日、
花店に部長から電話が掛かってきます。
部長 「宮川君、引越し先は決まったかね?」
私 「はい、決まりました。」
部長 「○○(花店の地域)かね?」
私 「いいえ、ここは高くって、神戸駅の近くに借りる事になりました。」
部長 「なんだ~、そうなのか~。。。」(とっても残念そう)
私 「どうしたんですか?」
部長 「いや、電話では、ちょっと言えないんだが‥ 」
部長 「転勤して貰う事に‥ 」(口ごもる部長)
私 「明日はお休みですので、本社まで行きましょうか?」
部長 「そうしてくれるかね。」
私 「はい、分かりました。」
部長 「では、明日、本社に11時に来てくれるかね。」
大阪にホテルが建つことになっていて
その中に花店を出店する予定 だと以前聞いていました。
だから、この電話の時、
ひょっとしたら、ホテル店の店長として、転勤になるのかしらん?
とちょっと思ったのです。
明日、話を聞く為に、大阪にある本社に行く事になったのでした。
<つづく>
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「ホテル店の店長」かと思いきや、
待っていた話しは、想像だに出来ない事でした。
ここから、話しは急展開となっていくのです。
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